偶然に翻弄され、破局におちいる世界の物語を描いたところで、私が人類に対して絶望していたり、未来に対してペシミスティックであると思わないでいただきたい。逆に私は、人類全体の理性に対して、はなはだ楽観的な見解を持っている。
さまざまな幻想をはぎとられ、断崖の端に立つ自分の真の姿を発見することができた時、人間は結局「理知的」にふるまうことをおぼえるだろう …

『復活の日』あとがきより

これは『復活の日』のあとがきに書かれた、原作者 小松左京の言葉です。

1980年に映像化された映画版の印象が今も強烈に残っていますが、原作となる小説は1964年に発表されており、謎の病原体により世界が崩壊していく物語のはじまりは、1973年3月の設定でした。

角川映画「復活の日」 1980  You Are Love : Janis Ian

原作から半世紀以上を経た現代に生きる自分達が、もしこのような苦難に立ち向かう時が来たとしても、広くしなやかな視野を持ち、この言葉のように生きることができればと願います。


復活の日 (角川文庫)

(余談ですが、小松左京の先祖は、徳島県の小松から千葉県の外房に移り住んだ漁師の一族だったそうです。)


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